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新規公開株式市場の概況

 前回マンスリー作成時(2月14日)以降、3月13日までに、2024年中のIPOを目指して、18社があらたに上場を承認され、年初来の上場承認社数は24社(実質上、Tokyo PRO Marketからの指定替えとなる1社を含む)となった。2023年の同時期(2023年初~2023年3月15日)には25社が上場承認されており、足元では、IPO市場が前年の同時期とほぼ同等の好調さを持続していると言えよう。

 上記24社のうち、すでに5社が上場しており、それらの初値倍率(初値が公開価格からどれだけ乖離しているかを示す)の平均は91.0%と、2023年の通年実績63.3%を上回った(図表1)。また、初値日の出来高を公募・売出株数で除した出来高回転率は3.25倍で、2023年の通年実績2.42倍を上回った(図表2)。

 上場した5社の資金調達額(公募、売出額合計)は79.9億円、平均調達額は16.0億円で、昨年の同時期(2社が上場)の調達額20.5億円を上回った。

 上場を承認された6社の業種別内訳は、情報・通信10社、サービス8社、小売2社、医薬品・不動産・その他製品・非鉄金属が各1社である。
 

(図表1)新規公開(IPO)社数と初値倍率の分布

(注)2024年は3月13日現在
(出所)各証券取引所資料よりいちよし経済研究所作成

(図表2)初値日出来高回転率

(注)初値日出来高回転率=初値日出来高/公募・売出株数合計。売出株数にはオーバーアロットメントは含まれていない。2024年は3月13日現在
(出所)各証券取引所資料、Astra Managerデータよりいちよし経済研究所作成

(図表3)IPOの資金調達額

(注)資金調達額=公募・売出額合計。売出額にはオーバーアロットメントは含まない。2024年は3月13日現在
(出所)各証券取引所資料よりいちよし経済研究所作成

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