ネットキャッシュ倍率と中小型株企業 ~ネットキャッシュ倍率が高いのはどのような企業か
2025.05.02
トピック
ネットキャッシュ倍率への関心が高まっている。背景には、東証の市場再編、資本コストや株価を意識した経営に向けた取り組み要請や株主からの経営効率改善圧力の高まりなどがある。時価総額に比して多くのキャッシュを保有する企業は、現預金を有効に活用できていないとして批判されやすいほか、TOBの候補にもなりやすい。その防衛策として株価を上げるインセンティブが高まることに加え、増配や自社株買いなどの株主還元余力があるという点でも注目される。
国内上場企業(金融を除く)のネットキャッシュ倍率(ネットキャッシュ/時価総額で算出)はマイナス(手元流動性よりも有利子負債が多い状態)が33%、0~0.5倍が47%、0.5倍~1倍が15%、1倍以上は5%である。規模が小さい、経営の安定度が低い、成長性が低い、経営改善の圧力が比較的緩やかな企業において同倍率が高くなる傾向があると考えられる。
ネットキャッシュ倍率が高い企業には、有形固定資産への投資負担が軽い企業、オーナー系企業、不測の事態に備えて財務の健全性を確保する必要がある企業、収益性が高いが有効な投資機会が少ない企業、成長期待が低く評価が高まらない企業、などがみられる。
本レポートでは、当研究所ユニバース銘柄(継続調査対象)のうち、メガチップス(6875)、ムサシ(7521)、RS Technologies(3445)、エニグモ(3665)、テセック(6337)など、ネットキャッシュ倍率が高い30社をリストアップした。
国内上場企業(金融を除く)のネットキャッシュ倍率(ネットキャッシュ/時価総額で算出)はマイナス(手元流動性よりも有利子負債が多い状態)が33%、0~0.5倍が47%、0.5倍~1倍が15%、1倍以上は5%である。規模が小さい、経営の安定度が低い、成長性が低い、経営改善の圧力が比較的緩やかな企業において同倍率が高くなる傾向があると考えられる。
ネットキャッシュ倍率が高い企業には、有形固定資産への投資負担が軽い企業、オーナー系企業、不測の事態に備えて財務の健全性を確保する必要がある企業、収益性が高いが有効な投資機会が少ない企業、成長期待が低く評価が高まらない企業、などがみられる。
本レポートでは、当研究所ユニバース銘柄(継続調査対象)のうち、メガチップス(6875)、ムサシ(7521)、RS Technologies(3445)、エニグモ(3665)、テセック(6337)など、ネットキャッシュ倍率が高い30社をリストアップした。
ご留意いただきたい事項
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