中小型株企業の26.3期上期決算の概況 ~上期は13%営業増益、6割が当研究所予想を上振れ

2025.11.17
トピック
26.3期上期(4-9月)決算がほぼ出揃った。本レポートではいちよし経済研究所のカバレッジ銘柄のうち、対象データが取得可能な3月決算企業226社の決算集計を報告する。上期営業利益は前年同期比13%増と堅調な決算内容を確認できた。業種別には、製造業が同9%増益、非製造業が同18%増益と非製造業の増益率が大きかった。

当研究所の直前の予想に対しては、6割(135社)が上振れ、4割(91社)が下振れとなった。上振れ比率は製造業の64%に対し、非製造業は55%で、特に製造業で予想以上の好決算となった。需要が想定以上に堅調だったこと、上期中に為替が円安方向に進んだことなどが要因と考えられる。上振れ比率が高かった業種は、電子デバイス(上振れ比率86%)、素材(同77%)、建設・建設資材(同69%)である。

26.3期通期について、会社側は前期比6%営業増益を予想する。業種別にみると、電子デバイス(前期比17%営業増益を会社側は予想)、消費者サービス(同17%増益予想)などで高い増益率が予想されている。1Q決算時に公表していた会社予想との比較で、59社(26%)が予想を上方修正、141社(62%)が据え置き、26社(12%)が下方修正を行った。直近の会社予想に対する上期営業利益の進捗率は49%とやや高めである(前年同期の進捗率は46%)。

着目銘柄として、業績のモメンタムが高まっているにもかかわらず、株価がやや出遅れている企業を抽出した。具体的には、NITTOKU(6145)、ムサシ(7521)、日本精化(4362)、MCJ(6670)、メイテックグループホールディングス(9744)、エフピコ(7947)、ヒビノ(2469)、フジミインコーポレーテッド(5384)、NSD(9759)、ダイワボウホールディングス(3107)、アズワン(7476)、田岡化学工業(4113)の12社を挙げる。

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