成長産業・企業の展望MARKET OVERVIEW

企業収益とセクター天気予報

2017年度は前年度比10.7%営業増益、2018年度は同13.3%営業増益を予想

当経済研究所は2017年10-12月期の決算発表等を踏まえて、ユニバース銘柄502社を対象に2017年度・2018年度の企業収益集計を行った。この結果、2017年度は2016年度比7.9%増収、同10.7%営業増益が予想される。2018年度は2017年度予想比6.4%増収、同13.3%営業増益となる見通しである(3月14日現在)。

2017年度予想について、製造業、非製造業別にみると、製造業は2016年度比8.0%増収、同11.3%営業増益、非製造業は同7.8%増収、同10.3%営業増益が見込まれる。2018年度については、製造業は2017年度予想比6.7%増収、同13.9%営業増益、非製造業は同6.3%増収、同13.0%営業増益の予想である(図表1)。両年度とも製造業の営業利益の伸びがやや高い予想となっている。

一方、上記502社について当経済研究所と会社四季報の2017年度・2018年度の予想伸び率を比較した場合、当経済研究所の予想営業増益率は会社四季報の予想営業増益率を製造業、非製造業ともに上回る見通しである。

(図表1)2017年度・2018年度の企業収益見通し


(注1)2017年度は2017年10月期~2018年9月期(2018年度も同様)
(注2)決算期変更企業を除くユニバース銘柄470社ベース
(出所)会社四季報(東洋経済)、いちよし経済研究所(3月14日現在)

(図表2)セクター別の企業収益動向


(注)2017年度は2017年10月期~2018年9月期(2018年度も同様)。研究所予想は3月14日時点
(出所)会社四季報、いちよし経済研究所

セクター天気予報

ハイテク

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
半導体・液晶 17.1% 24.6% 晴れ 晴れ スマートフォンの減速なども見られるが旺盛な設備投資需要の基本的な流れは不変。これまでの3Dフラッシュメモリに加え2018年はDRAM投資が活発化する予定となっている 関東電化工業(4047)
ステラ ケミファ(4109)
CKD(6407)
発光ダイオード(LED) 34.3% 12.7% くもり くもり LED投資自体に大きな動きはないが、サファイア基板の観点からは電子部品用途の復調、光通信用デバイスの需要の高まりなどが関連装置・部材メーカーの需要に繋がっているとみられる サムコ(6387)
フルヤ金属(7826)
東洋炭素(5310)
再生可能エネルギー 31.2% 21.8% くもり くもり 国内太陽光パネルの出荷量は依然としてマイナス基調だが発電コスト低減を背景に世界的には活況、バイオマス発電は一般材のFIT価格は低下も未利用材への影響はない 東京製綱(5981)
中村超硬(6166)
エフオン(9514)
スマホ・タブレット 37.3% 14.0% くもり 晴れ iPhoneXの販売不振もiPhoneシリーズ全体では底堅い、中国ローカルスマホも春節明けは回復へ、マザーボードの高密度化や薄型化、FPCの多層化で関連部材の需要は拡大へ 日東紡績(3110)
JCU(4975)
有沢製作所(5208)
タツタ電線(5809)
ADAS/自動運転 55.7% 22.3% 晴れ 晴れ ADAS(先進運転支援システム)普及に伴い、車載カメラ、センサー、マイコンなどの搭載率が上昇、コネクタ、コンデンサ、プリント配線板など関連する電子部品需要は引き続き旺盛 平河ヒューテック(5821)
メイコー(6787)

素材関連

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
化粧品原料 21.4% 10.3% 晴れ 晴れ 国内大手化粧品メーカーの生産能力増強などもあり、スキンケア化粧品向けを中心に、化粧品原料市場の需給環境は中期的にも良好と期待される テイカ(4027)
KHネオケム(4189)
第一工業製薬(4461)
次世代自動車関連 0.1% 16.5% 晴れ 晴れ 原油価格の上昇が緩和されつつあり、バンパーやリアシート用の発泡プラスチックのスプレッド改善期待が向上。フロアカーペットなどの防音部材は、国内自動車メーカーが採用を増やしており、中期的な拡大局面に入ったとみられる 積水化成品工業(4228)
日本特殊塗料(4619)
JSP(7942)

資本財

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
工作機械・プレス機械 34.5% 22.9% 晴れ 晴れ 16年12月以降18年2月まで工作機械業界の受注は拡大が持続。小型機の伸びが依然強いほか、中大型機にも拡大が波及しており、18年度は更なる拡大が見込まれる ツガミ(6101)
東芝機械(6104)
アイダエンジニアリング(6118)
ソディック(6143)
FA・ロボット 81.9% 0.8% 晴れ 晴れ スマートフォン関連の設備投資は不透明感があるものの、小型産業用ロボットは用途の拡がりや省人化需要の高まりで市場が拡大。18年度も産業用ロボット市場は更なる拡大持続が見込まれる 日特エンジニアリング(6145)
富士機械製造(6134)
ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)
ユーシン精機(6482)
建設機械 -2.0% 17.9% 晴れ 晴れ 17年10-12月期の建設用クレーンの世界需要は依然前年同期割れだが、油圧ショベルの世界需要は16年10-12月期以降、前年同期比でプラスに転じ拡大傾向。建設用クレーンの世界需要は18年度では拡大に転じるとみる 加藤製作所(6390)
タダノ(6395)
竹内製作所(6432)

社会インフラ

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
スマートグリッド -8.0% 16.9% くもり くもり 国内電力会社の設備投資は抑制傾向。国内スマートメーターは昨年度から高水準も、17年度は対前年比減少の見通し。同海外向けは期待感あるが顕在化せず。太陽光関連も底打ち感はまだ。中長期的には電力システム改革推進を背景とした送配電網再整備関連の需要などに期待 大崎電気工業(6644)


リサイクル 125.0% 5.8% 晴れ 晴れ 原油、資源価格の上昇が一段落しているものの安定した景気拡大のもとで、リサイクル需要は堅調に推移すると考えられる。建設系廃棄物関連では、オリンピック、リニアなどの大型プロジェクトの本格化など、モメンタムの上昇が期待される ダイセキ環境ソリューション(1712)
タケエイ(2151)
ダイセキ(9793)
道路整備 4.0% 6.8% くもり 晴れ 談合による処分明けの動向は順調、補正予算関連の需要も追い風となっているが、アスファルト合材にかかる価格カルテル、空港舗装工事に係る談合の調査が継続中で、再度、営業停止などの処分を受ける企業がでるおそれがある NIPPO(1881)
アジアパイルHD(5288)
ニチレキ(5011)
OSJBホールディングス(5912)

外食・レジャー

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
外食(ファーストフード) 33.4% 17.2% 晴れ 晴れ 客単価が上昇している。また、客数は落ちていない会社が多く、売上高は順調に推移しており人件費の増加や食材の上昇をカバーしている 日本マクドナルドHD(2702)
トリドールHD(3397)
ゼンショーHD(7550)
外食(レストラン) 12.0% 14.0% くもり くもり 客単価が上昇している会社が多い。しかし、客数は会社によってバラツキがある。一部企業は求人費の増加が収益を圧迫している くらコーポレーション(2695)
ブロンコビリー(3091)
サイゼリヤ(7581)
レジャー・遊技施設 26.0% 11.1% 晴れ 晴れ インバウンドの増加が続いており、インバウンドに強いレジャー施設は好調に推移。円高が懸念されるものの、国内消費は底堅いと予想される イオンファンタジー(4343)
ラウンドワン(4680)
富士急行(9010)
パチンコ・パチスロ -44.1% 29.4% 雨 雨 18年2月より規則改正が実施され、遊技機は一段と射幸性が低下(最大出玉約2/3)することとなった。業界低迷は続くとみるが、パチスロ機においては自主規制の一部緩和など明るい材料もある セガサミーホールディングス(6460)
平和(6412)
SANKYO(6417)

サービス

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
人材サービス 25.8% 13.8% 晴れ 晴れ 企業の人材採用意欲は強く、引続き良好な事業環境が予想される。政府が推進する「働き方改革」も人材サービス業界にとって追い風となろう。ただ、今後は分野別や企業間で業績の伸び率に格差が表れてくると考える トラスト・テック(2154)
アウトソーシング(2427)
ライク(2462)
エン・ジャパン(4849)
不動産流動化 1.1% 6.3% くもり くもり 不動産市況の高どまりで、収益不動産の取得環境は厳しい状況が続いている。依然として不動産取引は活発であり、各社ともに仕込みの好機到来まで、保有不動産の売却を抑えながら成長持続を図る戦略で体力勝負の時期となっている いちご(2337)
サンフロンティア不動産(8934)
オープンハウス(3288)

消費財

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
ホームセンター(HC) 7.2% 10.0% くもり くもり 短期視点では、季節商品の売上順調や円高を背景とした海外商品の粗利益率改善が示唆される。長期視点では、品揃え拡充や継続的な新商品導入、商品開発に注力しているHC企業のシェア拡大が続こう ケーヨー(8168)
LIXILビバ(3564)
ハンズマン(7636)
ジョイフル本田(3191)
食品スーパー(SM) 5.8% 7.0% 晴れ 晴れ 短期視点では、生鮮相場の落ち着きや前年度の一過性要因(食中毒騒動など)の反動増を背景に回復感が強まろう。長期視点では、大型店・惣菜強化型・低価格PB拡充に対応したSM企業の優位性が続こう ヤオコー(8279)
ベルク(9974)
アクシアルリテイリング(8255)
アルビス(7475)
ドラッグストア 12.3% 11.3% 晴れ 晴れ 最近の化粧品好調に加えて、短期視点では、季節商品の売上好調が見込まれる。長期視点では、食品強化・調剤併設型(あるいは化粧品強化型)の高成長持続とM&Aの活発化も想定される ウエルシアホールディングス(3141)
ツルハホールディングス(3391)
マツモトキヨシホールディングス(3088)
クスリのアオキHD(3549)
アパレル -19.4% 14.3% 晴れ 晴れ 18年春物は気温上昇に伴って順調と推測される。在庫消化が順調に進もう。向こう1年についてもグローバルなスポーツイベントが刺激となり、スポーツアパレルの販売好調が続こう ユナイテッドアローズ(7606)
ゴールドウイン(8111)
デサント(8114)
美容・化粧品 18.3% 11.1% 晴れ 晴れ 今後もアンチエイジングニーズを取り込んだ高機能の化粧品や美容家電の売れ行き好調が続こう。向こう一年についても女性の就業増を背景に自分磨き消費拡大が予想され、販売好調を見込む ミルボン(4919)
シーズHD(4924)
マンダム(4917)
ヤーマン(6630)
ファッション雑貨 3.1% 11.2% くもり くもり 雇用、所得環境の緩やかな好転によって、節約志向から品質や心の満足の志向に移行し始めている模様。ニーズに対応した商品やブランドは販売好調が続く見込み。向こう一年はこの傾向がさらに強まる可能性が高い。変化への対応力が問われよう スタジオアタオ(3550)
サックスバーHD(9990)
ジンズ(3046)
4℃ホールディングス(8008)

バイオ・ヘルスケア

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
創薬ベンチャー 赤字 黒転 晴れ 晴れ 次世代創薬技術の価値が世界的に高まっており、日本の創薬ベンチャーの技術の有用性の証明も進展している。それらが製薬会社との契約の増加や開発の進展を通じ、目先及び中期業績に貢献すると見込まれる ペプチドリーム(4587)
JCRファーマ(4552)
タカラバイオ(4974)
医薬品開発支援(CRO) 9.7% 16.7% 晴れ 晴れ CROは抗がん剤の国際治験を中心に市場拡大が続く見通し。大手2社(シミック、EPS)の2018年12月末のCRO受注残高合計は前年同期比8.1%増、17.9期売上高に対して1.5倍の963億円となり、当面の間は前年を上回る売上高が見込まれる シミックホールディングス(2309)
EPSホールディングス(4282)

後発医薬品 28.8% 4.8% 雨 雨 日刊薬業によれば、後発薬大手3社(日医工、東和薬品、沢井製薬)の2018年度薬価改定による薬価平均引き下げ率は12.8%となる見通し。後発薬使用促進策による数量拡大ペースが鈍化するなか、各社厳しい業績となることが予想される 日医工(4541)
東和薬品(4553)
富士製薬工業(4554)
沢井製薬(4555)
医療機器 10.0% 16.1% 晴れ 晴れ 18年4月の保険償還価格は引き下げの影響があるが、海外需要が取り込みができる事業者は概ね順調な推移が続く見通し。歯科医療機器は、製品競争力、能力増強及び効率化から増益率が拡大しよう。内需主導のディスポ(使い捨て)品は安定推移も、伸び悩みへ ナカニシ(7716)
マニー(7730)
大研医器(7775)
介護 47.1% 19.3% くもり くもり 18年4月の介護報酬改定は全体プラスも通所介護など一部事業には逆風となろう。地域包括ケアへの流れが続く中、専門人材の確保などで業者間の優勝劣敗が時間の経過とともに進行しよう。なお、業績の変化は大手事業者の先行投資事業の損失縮小の影響が大きい ツクイ(2398)
ニチイ学館(9792)

IT・インターネット

セクター名 営業増益率予想 セクター天気予報 コメント 銘柄(コード)
17年度 18年度 3か月後 1年後
インターネット広告 5.3% 23.4% 晴れ 晴れ 動画広告は順調に拡大。ただし、一部に米Apple社の新OS「iOS11.0」に対応した新ブラウザ「Safari11.0」ではクッキー(Cookie)による広告配信や成果計測が一部行えなくなるITP(Intelligent Tracking Prevention)の影響が出ている オプトホールディング(2389)
セプテーニ・ホールディングス(4293)
サイバーエージェント(4751)
ファンコミュニケーションズ(2461)
電子商取引(eコマース) 6.3% 16.1% くもり くもり 地方中小中堅企業によるeコマース参入は堅調に増加しているが、B2Cでは大手サイト競争は激しさを増し、B2B分野も物流コスト増加の影響は強まっている。C2C分野は好調に推移している カカクコム(2371)
MonotaRO(3064)
アスクル(2678)
クックパッド(2193)
ソーシャルゲーム -12.2% -7.7% くもり くもり マンガや動画など非ゲームコンテンツの台頭により、'隙間時間の奪い合いは激しさを増す。モンスターストライクなど大型タイトルに陰りが見え始めている一方、著名IP(コンテンツ・キャラクター)ものの人気は根強い DeNA(2432)
グリー(3632)
コロプラ(3668)
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)
モバイルコンテンツ -4.6% 26.9% くもり くもり 電子コミックでは電子書籍を不正コピーしたコンテンツが掲載されている海賊版サイトの浸透を背景に売上高が鈍化傾向にある。'携帯電話ショップでは非キャリア系コンテンツの販売シェアの苦戦が続いている エムティーアイ(9438)
ディー・エル・イー(3686)
メディアドゥ(3678)
情報ソフト 12.2% 12.4% 晴れ 晴れ IoT、人工知能、フィンテックへの取り組みが見られ、事業環境は良好。一方、システム障害の発生懸念は残るため、第3者によるデバッグ・品質検証ビジネスも拡大するとみる。サイバー攻撃対策への需要は今後も継続しよう GMOペイメントゲートウェイ(3769)
富士ソフト(9749)
SHIFT(3697)
ラック(3857)
ネットワーク 3.3% 10.9% くもり くもり 次世代高速通信(5G)の導入に向けた議論が進展しつつある点は将来業績に対してポジティブ。ただ、当面は携帯電話端末の販売台数の減少、MVNO(仮想移動体通信)事業者は事業者間の競争の激化が続こう ティーガイア(3738)
ワイヤレスゲート(9419)
インターネットイニシアティブ(3774)
アンリツ(6754)

ご留意いただきたい事項

  • この資料は情報提供を目的として作成されたものです。投資勧誘を目的としたものではありません。そのため証券取引所や証券金融会社が発表する信用取引に関する規制措置等については記載しておりません。
  • この資料は信頼しうるデータ等に基づいて作成されたものですが、その正確性・完全性を保証するものではありません。また、将来の株価等を示唆・保証するものでもありません。
  • 記載された内容・見解等はすべて作成時点でのものであり、予告なく変更されることがあります。
  • 有価証券の価格は売買の需給関係のみならず、政治・経済環境や為替水準の変化、発行者の信用状況の変化、大規模災害の発生による市場の混乱等により、変動します。そのため有価証券投資によって損失を被ることがあります。商品や銘柄の選択および投資の時期等の決定は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
HOME
PAGE TOP